MIZUMA ART GALLERY


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EXHIBITION ⁄ 展覧会・イベント

2004/06/30 - 2004/07/17
komainu 04 Private Journal

  • komainu 04 Private Journal 2004 installation view at Mizuma Art Gallery
  • Asteroid
  • 2004
  • resin, mirror, and motor
  • 38x42x60cm
さて、ミヅマアートギャラリーでは6月30日から7月17日まで、「komainu 04 Private Journal」を開催することとなりました。今回が初めての個展となる本展では、大小様々な立体作品、およびコンパクトな立体、平面作品をノートのように収めたシリーズ「メモ」を中心に発表いたします。

大学で建築を学んだ komainu の作品は、建築のプロセスと同様現実と交渉することから発想され、自分の生きる世界を測る道具、地図のような存在として位置づけられています。こうした私的なイメージである作品と他者との間におこる出来事、作家の言うところの「ポジティブなディスコミュニケーションを作ること」が komainu 作品の大きなテーマとなっています。

本展を構成する作品は、ノートのように収めたシリーズ「メモ」から「しらす干し」のパックから「しらす」でない生物を取り出しキューブに封じ込めた作品「メモ(ワールドマップ)」(2004)、苺の実をカプセルの中で育てた「メモ(すきまを育てる)」(2004)、ベンジャミンを天地逆さにし、葉を表裏逆転させ育てた「無題(地球の裏側のベンジャミン)」(2004)インターネットで電話機を様々な人から購入し、作品化した「無題(始まり続ける、終わり続ける)」(2004)など、いずれの作品も、日常の中のごく身近な存在のモノに作家が関わり更新することで生まれます。そして制作することと同様に、作品が様々な解釈で捉えられる道具として機能することで、生きている世界を理解しようとする、いわば komainu の日々の記録なのです。

同じ時同じ場所で同じものを見たとしても、見る人の目線の高さや位置が違えばその人なりのものの見方/考え方も異なってきます。 komainu の作品に触れた時、私達がいかに目に見えない画一化されたルールの中で泳ぎ、無意識のうちにうえつけられた固定観念が私達の中に存在していることに気がつくでしょう。例えば「しらす干し」の中の異物一つとってみても、しらすという似通ったもの達の群れの中で普段なら見落とされがちな、ただ一つの異物の、異物なりの一個性・存在感を感じることができます。「右に倣え」的な見方に対する意識の転換を komainu は巧妙に私達に突き付けてきます。またコマイヌの作品からは、見ること、そしてモノと人とのありとあらゆる関係性とその可能性を様々な表現で提示されていることがわかります。私達が当たり前のように受け止めている日常、そして社会でも、少し視点を変えることで見えてくるものは無限です。お約束の決まりごとのルールだけでは測れなくなってきている自分なりの価値観・個性の見い出し方を komainu の作品はきっと一人一人の鑑賞者に本展で提示し、考えを再構築させてくれるきっかけを与えてくれることでしょう。