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EXHIBITION ⁄ 展覧会・イベント

2003/02/26 - 2003/03/22
ジャンヌ・スースプルガス展 Jeanne Susplugas Exhibition「ヒポコンドリアック!?」

ジャンヌ・スースプルガスは1974年フランスに生まれ、90年代には独自の視覚言語で子供の世界を探求したおもちゃや人形の写真作品、物語を題材とした作品を発表してきました。近年作家の視点は子供の世界から自らの存在や自らの肉体、即ち存在世界の探究へと移行し、今回が日本で初めてとなる個展では大量に生産消費される薬をテーマとしたインスタレーション作品と写真作品を発表します。

本展では、インスタレーション作品"La Maison Malade (Sick Home)"をギャラリースペースにて再構築します。床一面に敷き詰められた薬箱の上を歩く事を強いられる鑑賞者たちは薬箱を踏み付けるべきなのか?拾うべきなのか?避けて通るべきなのか?どうやって部屋を通るかはそれぞれの解釈に委ねられています。作家本人は薬に対し批判もしなければ明らかな立場もとらず、今日病気に悩まされている社会の現状が果して過剰な健康に対する意識によるものであるのか或いは薬の乱用の結果なのかを問いかけます。また、奥のスペースに展示される鮮やかな色使いの薬の写真作品は、カメラのレンズをまるで虫眼鏡のように扱うことにより鑑賞者を眩惑させると同時にそれは薬の誘惑を意味し、人々の不安がいかに消費社会を形成しているかを示唆しています。

人生の不安定さや避けられぬ死、我々が痛感している弱い肉体の苦しみや変化から薬は人々を奇跡的に救うものと考えられています。 医師や薬剤師の多い家系に生まれたスースプルガスにとって薬や科学は幼児期から常に身近な存在であり、現在各国のメディアで頻繁にとりあげられている人々の薬の乱用は彼女にとって無視できない深刻な社会問題です。

ここ数年急速に国際的注目を集めている若手フランス人作家ジャンヌ・スースプルガスの繊細で詩的な作品世界は、習慣化され見落とされがちな薬の増加に明示される現代の薬社会と我々の関係性についての問題を提起しています。


この展覧会に際して茅ヶ崎徳州会病院はじめ以下の方々にご協力をいただきました。心より感謝申し上げます。
茅ヶ崎徳州会総合病院・湘南鎌倉総合病院・大和徳州会病院・千葉西総合病院・千葉徳州会病院・アスカ薬局