MIZUMA ART GALLERY


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EXHIBITION ⁄ 展覧会・イベント

2003/05/14 - 2003/06/21
「山口晃展」展

山口晃といえば、急激な近代化・西洋化に伴い欧米から輸入されてきた油絵という手法をとりながらも油絵特有の技法にたよらず、日本固有の文化の一つ大和絵の構造形式・表現を引用するという山口独自の表現方法を用いた作品でよく知られています。
さらに一つの画面上には古今東西の様々な人物・事象などを混在させ同じ次元にすえた作品は大変な人気を博しています。また人間を含めた動植物と、近代化の象徴である機械という無機物を融合させた絵画も山口作品の特徴です。

山口は、日本的なる感性をゆっくりと蓄積し発酵させ、欧米のアートシーンに盲目的に追従することなく無論目先の目新しさだけを追わず近代化以降の日本の文化的葛藤をうまく作品で表現しています。作品は作家の主義主張が強く入った主観的なものではなくいたって客観的にクールに描かれており、ところどころに盛られたエンターテインメントという調味料や風刺という名のスパイスで一見わかりやすく入り込みやす
いように構成されています。アート性とエンターテインメント性をうまく活用することで、また「どこかで見た」ような、「どこかにあった」ような過去の絵画の表現形式をとる事で山口は観客をすんなりと作品の中にいざない引き込み、作品の本質を見せようとしています。


本展は全て最新作で構成します。
メカニカルな花鳥画「花圖」や、馬頭のオートバイと持ち主の青年の物語絵巻「九相圖」。土豪や百姓が「ショーザフラッグ」の呼びかけに応え、ロケット砲や鉄砲をかついで首都へ向かう「奨惰不楽圖」、また絵巻調の作品から立体まで、本展で様々な「山口晃」を楽しむことができるでしょう。本展はきっと、様々な情報に踊らされている現代日本人の私たちの目を、自分の立ち位置をもう一度気づかせてくれることと思います。
ここ最近はパブリックアートの仕事などの活動が多かった多忙な山口の、ミヅマアートギャラリーでの約2年ぶりの新作中心に構成される個展となります。皆様のご高覧をお待ち申し上げます。