MIZUMA ART GALLERY


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EXHIBITION ⁄ 展覧会・イベント

2000/03/11 - 2000/03/25
「リー・カーシン/ソ・ヤンケー」二人展

本展覧会は青山界隈で毎年開催され続けているアートイベント、「モルフェ2000〜亜細亜遺伝子」の関連企画となっております。

1997年夏、劇的な香港の中国返還後、香港の人々はどのようにその変化を受け止めてきたのでしょうか。返還時のセレモニーは世界中に報道されたものの、その後の詳細はなかなか伝わってきません。予期されていた事とはいえ、自由主義から社会主義体制へ、そして内地の中国人の流入問題等で、香港という大都市は混乱と矛盾があふれているようです。けれどもその中で生活している人々は、困難に立ち向かい逆にそれを肯定的に捉えていこうと懸命に模索しています。
本展覧会では様々なメディアを使い活躍している香港の現代美術作家を紹介します。香港で生まれ生活し続けている彼らの作品を通し、マスコミの報道や観光だけでは知ることの出来ない素顔の香港の現在(生活・文化)を発見してもらいたいと思います。

写真とデジタル処理を組合せたユニークなデザインワークで知られるリー・カーシンは1954年香港生れ。香港デザイナー協会写真賞やアメリカの広告芸術写真賞など受賞歴も多く、香港の写真雑誌の創刊にも携わるなど、常に積極的に写真の可能性を探っています。本展ではカンバス上に巨大に引き伸ばされた写真作品を発表。加工された写真が絵画的に提示され、視覚的にも興味深いものになりそうです。
日本で初めて作品が紹介されるソ・ヤンケーは、1969年生まれの若手作家。大陸的な悠久さと現代的な感覚を兼ね備えたインスタレーションを自国のみならず欧米諸国で積極的に発表してきました。バスタブ、滑車、鏡、衣服、トラックなど色々な素材を駆使し不思議な調和を生みだす作品を制作しています。今回は薄い鉄板とビデオ映像を組合わせ、「我々は一体何者なのか?」という哲学的で重いなテーマを掲げつつも安らぎを感じさせる瞑想空間を作り出します。彼女が、物心ついた時期から香港の返還について教えられて育ったという特殊な世代であるということも、特筆すべきことでしょう。

今後の香港アートシーンの中心を担う二人の最新作品を鑑賞し、また香港の現在の情勢を知ることの出来る貴重な展覧会です。