MIZUMA ART GALLERY


トップ › 展覧会・イベント › O JUN x HANS BENDA「天気ーDas Wetter」

EXHIBITION ⁄ 展覧会・イベント

2003/10/01 - 2003/11/01
O JUN x HANS BENDA「天気ーDas Wetter」

  • O JUN
  • "曇後晴"
  • 2003
  • oil on canvas
  • 72.5x72.5cm
本展は、「ハンスの庭、O JUN のガルテン」(1996年)、「海と山」(1997年)と毎回テーマを設定し制作、発表し続けているOJUNとハンス・ベンダの第3回目となる2人展で、今回は天気をテーマにOJUNはペインティング及びドローイング、ハンス・ベンダは大小様々な大きさの板パネルに描かれた油絵を発表いたします。

O JUNは、白地に抽象的な図が、鉛筆やグアッシュ、クレヨンなどで描かれた作品でよく知られています。そのあまりにも抽象的な形や色彩は一見曖昧な印象を人々に与えます。が、それは鑑賞者に自分と同じ思いを体験させることを強いるわけではなく、鑑賞者一人一人が自由に想像をふくらませられるようO JUNが仕掛けた曖昧さなのです。私的な体験や物をベースに制作しながらも、作品はその個人的体験が位置付けられている空間全体を抽象化しています。またその抽象性は余計なものを削ぎ落とすのではなく、多様なものを凝縮した単純化の結果であり、見る側が共用できる普遍性をも帯びています。ここ最近は徹底的に紙という二次元の面にこだわって制作してきたO JUNですが、本展では久しぶりのキャンバスに描いた新作を発表し、鑑賞者に作品という地図を通してキャンバスの奥に広がる世界を想像させることでしょう。
  • HANS BENDA
  • "AFTER THE STRAWBERRY-HARVEST"
  • 2003
  • oil on board
  • 28.0x22.0cm
一方、ベルギー在住のドイツ人作家ハンス・ベンダは伝統的西洋絵画の技法を用いて精密なディテールにこだわった作品を制作することで知られています。ハンス・ベンダは、過去にミヅマアートギャラリーも含むいくつかのグループ展に参加してはいますがまとまった作品を日本で発表するのは本展が初めてとなります。天気がテーマである今回の展覧会でベンダは宗教、歴史、文化、美術史等の様々な分野において及ぼす天気の影響力について考えます。今回のシリーズは、女性のヌードを描いた「After the Strawberry-Harvest」(苺の収穫の後)や風景を描いた「God came from the dessert」(神は砂漠から来た)などで構成されています。

近年OJUNの作品はより抽象性を帯び、ハンスは具象的傾向を強め、二人の作品は大きな変化を見せています。そんな2人の作品は一見相反するものにみえるかもしれませんが、意味的世界(イメージ)の再考と浄化(抽象)ということにおいて一致していると言えるでしょう。本展のメイン作品となるOJUNの白のバックグラウンドに浮遊する2つの異なる形が描かれた「曇後晴」や複数のピンクの円が天気図のように並んで見える「晴後雨」他10数点とは何を私達に想像させ、ハンス・ベンダの風景画やポートレイトとどのような相互作用がおこすでしょうか。国籍も技法も異なるOJUNとハンス・ベンダの二人の作家が作り出す天気の世界を堪能していただければと思います。