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金子富之展「荒ぶる神々」(TOKYO)

2017年04月05日(水) - 04月28日(金)

2017年4月5日よりミヅマアートギャラリーにて、金子富之展「荒ぶる神々」を開催致します。2011年のミヅマ・アクション(中目黒)での個展「妖怪実体化」より約6年ぶり、ミヅマアートギャラリー(市ヶ谷)では初めての個展となります。 


 


金子富之は幼少より土俗的な精神世界へ興味を持ち、東北の土地がもつ空気に惹かれ東北芸術工科大学で日本画を学びました。主に妖怪や精霊、神々など、目に見えない精神的な存在の実体化を山形の地で続けています。2015年には文化庁新進芸術家海外研修制度により、アンコール・ワットで知られるカンボジア、シェムリアップで上座部仏教やヒンドゥー教、精霊信仰などの造形美術に触れ、スケッチを重ねました。国立新美術館で先日まで開催されていた「DOMANI・明日展」では、金子作品が展覧会のメインビジュアルに選ばれ、その展示内容とともに強烈な印象を残しました。


 


「荒ぶる神々」と題した本展では水を司る龍神、「暗龗(くらおかみ)」を中心に、強大な力の顕現により畏敬の対象となった神々の実体化を試みます。幾世代を超えた営みの経験によって人々が感じ取り、様々な形で伝えていった、この世界の中で普段は密やかに流れる大きな力。時代時代で大きな力に打ちのめされながらも、今日まで懸命に世代をつないできた私たちにとって、この人の力を超えた「荒ぶる神々」とは未だ畏敬し、共存してゆく、忘れてはならない存在ではないでしょうか。本展では作家の小アトリエ的空間も出現し、作品の背景となるドローイングノートなどが展示されます。神々や妖怪の姿かたちの奥底を見つめ描き続ける金子富之の作品を、ぜひこの機会にご高覧頂けますよう宜しくお願い申し上げます。