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根本敬展「樹海」(TOKYO)

2017年12月13日(水) - 12月24日(日)

ミヅマアートギャラリーでは12月13日(水)より24日(日)まで、根本敬展「樹海」を開催いたします。


 


展覧会タイトルでもあり、本展で展示される《樹海》は、根本が今年5月から半年をかけて描きあげた、333.3×788cm、パブロ・ピカソの《ゲルニカ》(1937年)とほぼ同サイズの大作です。制作場所は大田区京浜島にある須田鉄工所の一角、BUCKLE KOBO。鋼鉄を叩いたり削ったりする音が鳴り響くなか、「根本敬ゲルニカ計画」と称して進められてきたプロジェクトにおいて制作されました。


 


去る10月1日(日)に開催された「鉄工島フェス」にて、七尾旅人、PBC、石野卓球、そして岸野雄一など、根本と縁のあるミュージシャンのライヴやDJなどとともに初めて披露された本作は、それまでは仮の通称として、「新ゲルニカ」と呼ばれていましたが、当日、根本本人によってタイトルを《樹海》とすることが発表されました。


根本敬《樹海》――。離れた立ち位置から眺める、近くでつぶさに細部を観察する、あるいは遠くから少しずつ絵に近づいて変化を楽しむ……。目のまえの樹海にみずからが迷い込んだとき、そこに因果鉄道のレールが続いているはずです。


 


「《樹海》を観る機会はもうないのか」というたくさんの声に応え、この度、ミヅマアートギャラリーにて本展覧会を開催する運びとなりました。本展では根本の半年に渡る制作を記録した映像や資料も併せてご覧いただけます。


12日間という短い会期ではございますが、是非この機会に大作《樹海》をご高覧いただければ幸いです。


 


【根本敬(ねもと・たかし)】


1958年東京都目黒区生まれ。『月刊漫画ガロ』1981年9月号掲載「青春むせび泣き」で漫画家デビュー。以降「特殊漫画」の道を突き進み、漫画界の極北に位置する。漫画界のみならず、音楽界やアート業界にも熱烈な支持者やフォロワーを持つオルタナティブ界の最重要人物とされる。代表作に『生きる』(青林堂、1986 / 青林工藝舎、2001)、『天然』(青林堂、1988 / 水声社、1998)、『タケオの世界』、『豚小屋発犬小屋行き』(青林堂、1991 / 青林工藝舎、2010)、『ミクロの精子圏』、『未来精子ブラジル』など。1995年「909 / アノーマリー2」展(レントゲン藝術研究所/椹木野衣キュレーション)や1999年「時代の体温 ART / DOMESTIC」(世田谷美術館/東谷隆司キュレーション)、2014年南フランスで同時開催された「MANGARO」「HETA-UMA」などに参加。1993年に刊行した『因果鉄道の旅』(KKベストセラーズ、1993 / 幻冬舎文庫、2010)所収の「でも、やるんだよ!」は「ニッポン戦後サブカルチャー史」(NHK・Eテレ)で90年代を牽引し大きく影響を与えた言葉として紹介された。


 


■根本敬ゲルニカ計画実行委員会:会田誠(画材アドバイザー)、江森康之(写真)、ニコ・ニコルソン(漫画)、穂原俊二・岩根彰子・新木良紀(制作)、 梅田嘉博(DJ)、林里佐子、岩渕貞哉(スーパーバイザー)


■協力:伊藤悠(BUCKLE KOBO)


■協賛:ターナー色彩株式会社、株式会社シグマ


 


 


☆関連イベント☆


 


2017年12月23日(土・祝)18:00 -



● 山崎春美(痙攣詩人)朗読「『樹海』をフルエる」


 


● 会田誠による根本敬への公開インタビュー


 


予約不要


 


入場無料


 


満員の際には入場制限をさせていただく場合もございます。ご了承の上、ご参加ください。


 


 


山崎春美(やまざき はるみ)


 


文筆家、「ガセネタ」「Taco」ボーカリスト、編集者。1958年大阪生まれ。1976年「ロック・マガジン」でデビュー以来、自販機雑誌「Jam」「HEAVEN」、「宝島」をはじめ数々の雑誌へ寄稿。現在、毎月一回経産省前にて、呪殺祈祷僧団四十七士(JKS47)に朗読で参加、漫画雑誌「アックス」、歌誌「月光」に連載中。著書『天國のをりものが 山崎春美著作集1976-2013』(河出書房新社)、共編著『ジャジューカ モロッコの不思議な村とその魔術的音楽』(太田出版)。会田誠とは「山羊に聞く?」や「こむらがえる夜」のトークで共演。同い年の根本敬とは初期ロフトプラスワンの頃からの付き合いで、最近では《樹海》制作中にECDの肖像画を依頼した。