江口綾音「絵具のコスモス」(TOKYO)

2月26日(水)より江口綾音による個展「絵具のコスモス」を開催いたします。ミヅマアートギャラリーでは2022年の初個展以来２度目の個展となります。

江口綾音はこの世界に存在する愛らしさと不気味さ、生と死という言語的に相反するそれらの調和を見つめ独自の絵画世界を築き上げています。

本展覧会ではミルフルール(千花模様)から着想を得た新作を中心に構成されます。

【作家コメント】

「星空を見上げると多少の光の強さの違いはあれど、同じような光の粒が並んでいるように見える。でも実際にはひとつひとつが違う物質で見え方も重さも違う。

人間同士もそうだろう。遠くから人の一群を眺めると違いがあまり無いように思えるが、その中の一人一人と話せば大いなる違いに果てしなさを感じることになる。違いを感じるからこそ、そのどうしようもない分かり合えなさを思って疲れることもあるかもしれないが、少し距離を持ってぼーっと眺めると、また「人間」という自分とも他人とも大して変わらない存在のように思えてくる。

コスモスは「秩序」という意味合いで宇宙を表すそうだが、宇宙には「カオス」の側面もあるという。そのふたつの言葉が正反対の意味を持ちながらも同じ「宇宙」を表すのだから、花畑を描くのも人間を描くのもクマを描くのも同じことなのかもしれない。私は宇宙を描くように身近な花を描いた。」

キャンバス上の絵具の表皮、隆起や躍動、艶やかに光をかかえる被膜によって表現される小宇宙をこの機会にぜひご高覧ください。

【作品集】

本展覧会に合わせ江口綾音自身初となる作品集を刊行いたします。

ミヅマアートギャラリーでは展覧会初日より販売いたします。

『江口綾音 絵具のコスモス』定価：3,500円(+税) 発行：求龍堂