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Sissi "Over the glance ties the rope"(TOKYO)

2008年03月08日(土) - 04月05日(土)

ミヅマ・アクションにて、イタリア人作家Sissiの日本初個展”Over the glance ties the rope”を開催いたします。


 


1977年、イタリア・ボローニャ生まれのSissiは、イタリア国立美術アカデミーを卒業後、クエリーニ・スタンパーリア財団やイタリアンアカデミー、またアメリカンアカデミーなど、若くして数多くの受賞歴を持ち、現在はボローニャとニューヨークに活動の拠点を置いて、精力的に活動を続けています。昨年3月にニューヨーク、ブルックリン美術館内のElizabeth A. Sackler Centerのオープンを飾った”Grobal Feminism”展では、鳥かごを模したインスタレーション”The wings have no home”を展開し、多くの観客を魅了しました。ベルグラード、ローマ、アムステルダム、ニューヨークなどで個展を開催、海外のグループ展へも多く参加しています。


 


本展では、初めて日本を訪れたSissiが、神道文化、特にその表現方法(装飾や儀式等に使われる稲わらや日本古来の綱等)にアイデアを得て、自身の個人的な経験や考察とを織り合わせた色とりどりのロープが楕円のキャンバスを包括し、インスタレーションとして展開されます。


 


これまでにもSissiは、プラスチックや竹、鉄など様々な素材を巧みに組み合わせたインスタレーションや、彼女がその一部となって行うパフォーマンスなど様々な形式によって作品を発表してきました。長い時間をかけて対峙し、理解をし、彼女の手によっては素材はインスタレーションへと変貌を遂げます。


 


表現の根源はすべて人間の肉体にあるとSissiは語ります。彼女が用いる無機的な素材が有機的要素と結びつき、その生態構造は常に自身の考えを反映する言葉となり、形となるのです。


 


命が巡るように、また鮮やかな血液が体内を流れるように、Sissiが織り成すロープの管は空間を泳ぎ、侵食し、またその源へと戻っていくようです。


それは私たちに与えられた命が、全体を構成する個々の要素が互いに密接な統一と関連をすることで存在をしているように。


 


Sissiの感情の中にある一瞬のきらめきや視線の先にある世界を是非ご高覧下さい。