山本昌男展「浄」（TOKYO）

ミヅマアートギャラリーでは2015年1月14日より山本昌男展を開催致します。

山本は主にモノクロームの静謐で詩的な写真作品や、写真を使ったインスタレーションで知られ、海外を中心に活動しています。ミヅマアートギャラリーでは2009年以来の待望の個展となりました。今展は近年発表をはじめたシリーズである「浄(しずか)」を中心に構成されます。

「浄」シリーズの対象となるのは、作家の目に留まった路傍の石や木の根。それらは漆黒の背景に配置され、山本のカメラが丹念に拾い上げる微かな光と陰翳が、私たちにその質感と形状を真摯に伝えます。社会的、博物学的な意味から切り離されて、眼前に差し出されたこの世界の一片は、宇宙から届く写真のように私たちを夢想へと誘います。

「浄」には山本作品の中では例外的に「Dance」や「Unite」など示唆的なタイトルが付けられることがあります。それは人が夜空の光を紡いで星座を描くように、作品が湛える静かな光に有機的な想像力を与えます。今展で私たちが目にするのは、山本が日常の中に見出した路傍の星図。山本の新たな作品群をぜひご高覧下さい。

また青幻舎とRM社(スペイン)の共同出版による作品集も会場にて販売致します。プラチナプリントが付属した貴重な限定版もご用意致しますのでぜひご注目下さい。