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「あいだの気配―三代宮永東山、宮永甲太郎、宮永愛子」(TOKYO)

2026年03月11日(水) - 04月11日(土)

 


ミヅマアートギャラリーでは、3月11日(水)より「あいだの気配―三代宮永東山、宮永甲太郎、宮永愛子」を開催いたします。本展は宮永愛子キュレーションによる、愛子の父である三代宮永東山と兄の甲太郎、そして愛子の三人展です。


 


90歳を迎えた父・東山は、以前のように毎日工場に立つことはなくなりましたが、幼い頃から家には常に「ものを作る人の姿」がありました。愛子は、その姿に長年勇気づけられてきたといいます。本展では、同じ家で育ち、彫刻家として活動する兄・甲太郎とともに会場構成を担当し、三人の作品が各人のまなざしを辿るように展示されます。



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88歳の父が京都で個展を開催した際、父は礼状に「ありがとう、楽しかった。次は90歳!」と書いた。その葉書をご覧になった三潴さんが、「その時は、うちでやろう!」と声をかけてくださったことが、本展のきっかけとなった。


 


今回兄には、私自身が大学生になる頃(1990年代初頭)の作品をリクエストし、会場構成を一緒に考えている。父・宮永東山は窯元・宮永東山窯の三代目。宮永家は120年以上にわたり、やきものに携わってきた。けれども形式や種類は世代ごとに異なってきたため、何を継承してきたのかと問われると、それは簡単には言葉にできない。


 


今、見慣れた父の作品だらけの景色の中から、どんな展示を作ろうか考えている。私たちが世代を超えて、この場所からどのように美術や時代に向き合ってきたのか。またそれぞれの作品が生まれるのを、どのように見守ってきたのか。あまりに当たり前で、気に留めたことすらなかったことを考えている。


 


家族それぞれのまなざしをめぐる展覧会になればと思う。兄と展示についてやり取りを重ねていると、好きなものやものの見方に似ている部分があることに気づいた。それは父をはじめ、家族や周囲の環境の中で、私たちが知らず知らずのうちに育んできたものなのかもしれない。


 


宮永愛子


 


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【プロフィール】


 


三代宮永東山(宮永理吉)


彫刻家、陶芸家。1935年、二代宮永東山(宮永友雄 1907-1995)のもとに生まれる。1958年京都市立美術大学彫刻科卒業、辻晉堂や堀内正和らに学ぶ。60年同大学専攻科を中退、渡米し、アート・スチューデント・リーグで学ぶ。62年〜69年行動美術協会会員、70年走泥社同人になる。99年三代宮永東山を襲名。


陶土の質量感を活かした造形から出発し、1964年以降は磁器を中心に制作。幾何学的造形や低火度釉による色彩表現、紙型を用いた折形シリーズを経て、現在は青を基調としたモノトーンの世界観を展開。


主な展覧会に、「現代美術の動向」(国立近代美術館京都分館、1964)、「今日の日本陶芸」(デンバー美術館、アメリカ、1979)、「ジャパニーズ・スタジオ・クラフツ」(ヴィクトリア&アルバート博物館、イギリス、1995)、「京都の工芸―1945-2000」(京都国立近代美術館、東京国立近代美術館工芸館、2001)等。


日本陶磁協会賞金賞(2023)、第38回京都美術文化賞(2025)受賞。


 


宮永甲太郎


1969年生まれ、京都市在住。1991年金沢市立美術工芸大学彫刻科卒業。京都精華大学芸術学部造形学科教授。


レンガをはじめとする土や水、種などの自然由来の素材を用い、時間の経過や自然の作用を取り込みながら、周囲の景観と一体化するインスタレーションを主に制作。

主な展覧会に、個展「脈」(越後妻有大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2006、ドラゴン現代美術館、新潟、2006)、個展「模刻」(ギャラリーなかむら、京都、2008)、「放課後の展覧会」(立誠小学校、京都、2009)、「六甲ミーツ・アート芸術散歩2010」(オルゴールミュージアム ホール オブ ホールズ六甲、兵庫、2010)等。


大分アジア彫刻展優秀賞(2004)、京都市芸術新人賞(2007)受賞。


 


宮永愛子


1974年生まれ、京都市在住。2008年東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修士課程修了。


日用品をナフタリンでかたどったオブジェや、塩や葉脈、陶器の貫入音を使ったインスタレーションなど、気配の痕跡を用いて時間を視覚化し、「変わりながらも存在し続ける世界」を表現した作品で注目を集める。

主な近年の展覧会に、個展「1900 – 2025 : souffle de lumière」(ル・クレジオギャラリー、パリ、フランス、2025)、個展「宮永愛子 詩を包む」(富山市ガラス美術館、2023)、


「ワールド・クラスルーム:現代アートの国語・算数・理科・社会」(森美術館、東京、2023)、


京都市京セラ美術館 開館1周年記念展「コレクションとの対話:6つの部屋」(京都市京セラ美術館、2021)等。


第70回芸術選奨文部科学大臣新人賞(2020)、第33回京都美術文化賞(2020)受賞。